高齢者の健康を守るために

家族に高齢者がいる場合、いつまでも健康で長生きして欲しいというのが家族みんなの願いです。
高齢者の健康を守るためには、高齢者の体の特徴を知り、病気を事前に予防して行くことが大切です。


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高齢者の体の特徴

高齢者の体は、子どもや大人とは異なった特徴があります。病気を予防したり、悪化させないためにも、高齢者の体の特徴について知っておきましょう。

  • 身長・体重の減少
    「年をとると体が縮む」とよく言われますが、一般に高齢になるほど、身長・体重が減少して来ます。
    青年の場合、体の水分量は60%ほどありますが、高齢になると10%ほど減少します。
    水分が減少した分、細胞が縮み、体を支えている骨の萎縮や、筋肉の萎縮、脊椎骨の扁平化、椎間板の萎縮、内臓の萎縮などが起こり、体全体も縮みます。
  • 外観の変化
    腰が曲がったり、歯が抜けたり、白髪や脱毛、皮膚のしみやしわなどが現れて肌のつやがなくなったりなど、外観にも高齢者の特徴が現れるようになります。
    また、身長が低くなる、体重が減少するといった変化も多くの高齢者に見られます。
  • 運動機能の低下
    運動機能の低下は個人差が大きいですが、筋力や瞬発力、持続力などが低下して来ます。
    足の筋力が衰えて来ると、長時間歩いたり走ったりということが苦痛になって来ます。
    また、とっさの時に危険を回避する判断力や瞬発力も低下するため、何かにつまづいて転倒しやすくなったり、事故にあいやすくなります。
  • 感覚機能の低下
    高齢になると、感覚細胞の数が減少したり、感覚を脳に伝達する機能が低下するため「五感」が衰えて来ます。
    目の調節力が低下して老眼になったり、聴力が低下して難聴になったりします。
    嗅覚や味覚も低下し、特に苦味を感じる力が弱くなります。そのほか、触覚や痛覚も鈍くなります。
  • 免疫機能の低下
    加齢に伴い、免疫細胞が減少するため、病気にかかりやすくなったり、いったん病気になると悪化してしまう可能性が高くなります。
  • 内臓機能の低下
    体の中の色々な臓器の重量が減少するとともに、内蔵機能も低下します。
    心臓機能の低下により心筋の収縮力が弱くなると、収縮期血圧(最高血圧)が上昇します。
    また、心拍数が低下して血液循環が悪くなり、体が冷えやすくなります。
    胃、小腸、大腸などの粘膜が萎縮し、消化能力が低下します。
    そのほか、肺機能の低下、腎機能の低下も見られるようになります。
  • 回復力の低下
    心身の疲労回復力が低下するため、疲れが残りやすくなります。また、けがをした時の回復力、病気になった時の回復力も低下するため、治癒までに時間がかかります。
  • 記憶力の低下
    高齢になると、昔のことは鮮明に覚えていても、最近のこととなると思い出せないといった記憶力の低下が見られるようになります。


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