薬味(生姜・ワサビ・みょうがなど)の効能とは?

日本料理には欠かせない薬味。薬味には料理に彩りを添えたり、香りで食欲を増進したりする役目がありますが、それ以外にもすばらしい効能があります。
家族の健康のためにも、薬味を日々の食生活にうまく取り入れてみましょう。

薬味とは?

刺身や冷奴、そうめんやそばなど、日本料理には必ずと言っていいほど薬味がついています。
薬ではないのに薬の味と書くのは、何か健康に良さそうなイメージがありますが、確かに薬味にはすばらしい効能があります。

「薬味」という言葉は、もともとは漢方における医学用語で、中国最古の薬の書物「神農本草経」の中で使われていたそうです。
自然界に存在する食品の中には、人の健康に役立つ成分が含まれていることが、はるか昔から知られていたことになります。

日本料理に使われる薬味には、生姜、ワサビ、みょうが、ネギ、青シソなど色々なものがありますが、それぞれに独特の味と香りがあり、料理に彩りを添えておいしさを引き立てます。
実際に食欲のない夏でも薬味があるだけで、食べたくなるということもあります。

また、薬味には食品の腐敗を防いだり、殺菌作用によって食中毒を防ぐ役目もあります。
そのほか、薬味の多くは、免疫力をアップさせたり、血行促進、疲労回復、滋養強壮の効能があることが知られています。


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代表的な薬味の効能

  • 生姜(ショウガ)
    中国では紀元前500年頃から薬用として使われていた生姜は、「あらゆる病気を防ぐ」とも言われ、現在でも漢方薬の約7割に使われているほど、すばらしい効能を持っています。
    生姜には、体温を高めて免疫力を上げる効果、消化吸収の促進、殺菌作用、解熱作用、吐き気止め、発汗作用、血行促進作用、咳止め作用、冷え性改善作用などがあることが知られています。
  • ワサビ
    日本の山間の清流に育つワサビは、奈良時代の頃から食用にされてきました。
    握りずしや刺身には、必ずと言っていいほどワサビが添えられていますが、ワサビには強い防腐作用、抗菌作用があるほか、食中毒を引き起こすO-157、腸炎ビブリオ菌、黄色ブドウ球菌などの増殖を抑える作用があるからです。
    また、ワサビの効能として、食欲増進作用、血栓予防作用、鎮痛作用、下痢止め、骨増強作用、ガン細胞の増殖を抑える作用などがあることが知られています。
  • みょうが
    野菜として栽培しているのは日本だけと言われるみょうがは、ショウガ科の多年草です。
    花穂の開花前のものを食しますが、茎の部分を日光に当てずに栽培した「みょうがたけ」も薬味としてよく使われます。
    みょうがの効能として、胃の働きを活発にして消化を促進する作用、血行促進作用、口内炎改善作用、夏風邪ののどの痛み緩和作用、結膜炎改善作用、肩こり・腰痛・神経痛・リウマチなどの痛み軽減作用、更年期障害・生理痛の軽減作用などがあります。
  • ネギ
    奈良時代に中国から伝来したと言われるネギは、現在の日本ではさまざまな種類のものが一年中出回っています。
    ネギは、いろいろな料理にも使われますが、薬味として使う場合は生のまま刻んで使用します。
    ネギの効能としては、消化促進作用、血行促進作用、解毒作用、発汗促進作用、痰の除去作用、疲労回復作用、抵抗力アップ作用、不眠改善作用などがあります。
  • 青ジソ
    青ジソは、てんぷらなどの料理にも使われますが、薬味として使う場合は新鮮な葉を生のまま使用します。
    鮮やかな緑色と、爽やかな香りが食欲を増進させ、殺菌作用や防腐作用もあるため、刺身などの生ものにもよく添えられます。
    また、青ジソには、アレルギー症状の抑制、動脈硬化予防、血液浄化作用、アンチエイジング作用、利尿・発汗作用、解熱作用、抗ガン作用などがあることも知られています。


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