赤ちゃんの熱中症・症状と対策
熱中症は、外気温の変化に対応しきれずに体の内側に熱がこもって、体温が上昇してしまうことにより発症しますが、赤ちゃんも例外ではありません。
しかし、赤ちゃんは具合が悪くても、のどが渇いて苦しくても、それを言葉で伝えることができません。
赤ちゃんを熱中症から守るには、親や周囲の大人が予防対策を取り、こまめに赤ちゃんの様子をチェックする必要があります。
赤ちゃんの熱中症の症状
赤ちゃんが熱中症になると、次のような症状があらわれます。
- 顔が赤い
- 身体に触れると熱い
- 脈がいつもより速い
- 飲んだものや食べたものを吐いてしまう
- 元気がなく、あまり動かない
- おしっこの色が濃く、いつもより量が少ない
- 暑いのに、いつもより汗をかかない
赤ちゃんの熱中症対策
赤ちゃんに熱中症の徴候がみられたら、次のような対策を取ってください。
- 涼しい場所へ移動する
戸外にいる場合は、直射日光の当たらない涼しい場所へ、屋内ならエアコンの効いている場所へ赤ちゃんを移動させてあげましょう。
- 衣服をゆるめる
ボタンやひもなどをはずして衣服をゆるめ、頭を少し低くして寝かせます。
- 身体を冷やす
水をつけて絞ったタオルで身体を拭いたり、扇風機の風を当てて熱くなった身体を冷やします。
- 水分と塩分の補給
生後6ヶ月以内なら、水分補給として母乳やミルクを、6ヶ月以降なら経口補水液やスポーツドリンクなどで水分とともに塩分も補給してあげてください。
こんな時は救急車を!
次のような症状が見られたら、すぐに救急車を呼んで医療機関で治療を受けてください。
- 体温が40度近くまで上がっている
- 顔色が悪く、ぐったりしている
- 呼びかけても反応がない、意識がない
- けいれんを起こしている
- 手足が冷たい
赤ちゃんの熱中症を予防するために
赤ちゃんの熱中症を予防するために、次のようなことに留意してください。
- 気温と湿度をチェックする
熱中症は、高温多湿下の環境で発症します。赤ちゃんのいる場所の気温と湿度はこまめにチェックしましょう。
- 通気性の良い衣類を着せる
汗を吸い取りやすく、熱がこもりにくい通気性の良い衣類を着せるようにしましょう。綿や麻素材のものがおすすめです。
- こまめに水分と塩分を補給する
戸外にいても、屋内にいても、母乳やミルク、白湯、麦茶などでこまめに水分を補給することが大切です。
6ヶ月以降なら経口補水液やスポーツドリンクなどで水分とともに塩分も補給してあげてください。
- 車内や締め切った部屋に放置しない
車内や締め切った部屋は、想像を絶する暑さになることがあります。赤ちゃんは、苦しくても伝えることができないので、絶対にひとりで放置することはやめましょう。
- 炎天下での外出は控える
赤ちゃんを外へ連れ出すときは、帽子などをかぶり直射日光を避けるようにします。また、アスファルトは50℃近くになることがあり、ベビーカーで外出したとしても赤ちゃんは大人以上に熱中症の危険性にさらされるので、炎天下での外出は控えたほうが無難です。
- 常に赤ちゃんの様子に気を配る
熱中症は、梅雨明けから秋口までが最も多く発症しますが、それ以外の季節で発症することもあります。
また、戸外でも屋内でも、赤ちゃんが遊んでいる時も寝ている時でも発症するので、常に赤ちゃんの様子に気を配り見守ることが大切です。