子供の結核の検査と治療
子供の発熱や咳、体のだるさなど、風邪のような症状が3週間以上続いている場合は結核を疑ってみましょう。
早期に検査を受けて治療を開始すれば回復も早くなりますが、最後までしっかりと薬を服用することが大切です。
子供の結核(小児結核)が疑われる場合の検査
結核の検査として、まず結核菌成分の一部を皮内に注射する「ツベルクリン反応」を行います。
判定は48時間後に行われますが、注射をした部分の皮膚が10mm以上赤くなっていたり、しこりや水ぶくれになった場合は陽性が強いと判断し、胸のレントゲンやCT撮影による画像診断を行ないます。
画像診断では、肺の入り口のリンパ節の腫れや、肺の黒い影、白く映る石灰化があるかどうかを見ます。
必要に応じて血液検査を行い、血沈、CRP、白血球数、IgM(免疫グロブリンと呼ばれるたんぱく質の一種)などを調べます。
そのほか、胃液や喀痰を染色、培養して結核菌の有無を調べたり、髄膜炎の疑いがある場合は、髄液の中の結核菌を調べることもあります。
子供の結核(小児結核)の治療
初感染の子供の結核の治療には、結核菌に有効な坑結核剤を使用します。
イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミドという薬を中心に、エタンブトールまたはストレプトマイシンの4つの薬を2ヶ月間、イソニアジド、リファンピシンを4ヶ月間続けます。
基本的に計6ヶ月間の服用が必要ですが、熱が下がったり、咳がおさまったからといって、途中で服用を中止すると結核菌が体に残ってしまう場合があります。
結核菌が完全になくなるまで、しっかりと服用を続けましょう。